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2社間・3社間ファクタリングの違い|手数料・スピード・リスクを比較

2社間と3社間ファクタリングの違いを、手数料率・入金スピード・売掛先への影響で比較。状況別の選び方ガイドも解説します。

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの仕組み

ファクタリングには「2社間」と「3社間」の2つの契約形態があります。 どちらを選ぶかによって、手数料率・入金スピード・売掛先への影響が大きく異なります。

2社間ファクタリングの仕組み

2社間ファクタリングは、利用者とファクタリング会社の2者間で契約します。 売掛先にはファクタリングの利用を通知しません。

取引の流れは次のとおりです。

  1. 利用者がファクタリング会社に売掛金の買取を申し込む
  2. ファクタリング会社が売掛先の信用力を審査する
  3. 審査通過後、手数料を差し引いた金額が利用者に入金される
  4. 支払期日に、利用者が売掛先から入金を受ける
  5. 利用者がファクタリング会社に売掛金を送金する

売掛金の回収は利用者が行い、回収した資金をファクタリング会社に支払います。

3社間ファクタリングの仕組み

3社間ファクタリングは、利用者・ファクタリング会社・売掛先の3者間で契約します。 売掛先に債権譲渡の承諾を得る必要があります。

取引の流れは次のとおりです。

  1. 利用者がファクタリング会社に売掛金の買取を申し込む
  2. 利用者が売掛先に債権譲渡の承諾を依頼する
  3. 売掛先が承諾後、ファクタリング会社が審査を行う
  4. 審査通過後、手数料を差し引いた金額が利用者に入金される
  5. 支払期日に、売掛先がファクタリング会社に直接支払う

売掛金はファクタリング会社が売掛先から直接回収します。利用者を介さないため、未回収リスクが低くなります。

2社間と3社間の比較

比較項目2社間ファクタリング3社間ファクタリング
手数料率8%〜18%2%〜9%
入金スピード最短即日〜3営業日1〜2週間
売掛先への通知不要必要(承諾が必要)
売掛金の回収利用者が回収し送金売掛先が直接支払い
審査の難易度比較的通りやすい売掛先の承諾が必要
未回収リスク(ファクタリング会社)高い低い
利用に必要な手続き少ない(2者間のみ)多い(3者の合意が必要)

手数料率の差が最大のポイントです。 例えば、売掛金300万円の場合、2社間(手数料12%)では36万円、3社間(手数料5%)では15万円で、21万円の差が出ます。

契約形態を切り替えて、手数料と受取額の違いをシミュレーションできます

手数料率が異なる理由

2社間と3社間で手数料率に大きな差がある理由は、ファクタリング会社が負う未回収リスクの違いです。

2社間のリスク構造

2社間では、売掛先からの入金を利用者が受け取り、それをファクタリング会社に送金します。 このプロセスには以下のリスクがあります。

  • 利用者が売掛金を受け取った後、ファクタリング会社に送金しないリスク
  • 利用者が倒産し、送金が不能になるリスク
  • 売掛先が支払わなかった場合の回収が難しいリスク

これらのリスクを手数料に上乗せするため、8%〜18%と高めに設定されます。

3社間のリスク構造

3社間では、売掛先がファクタリング会社に直接支払います。 利用者を経由しないため、以下の点でリスクが低減します。

  • 利用者の信用リスクが大幅に低下
  • 売掛先が直接支払うため回収の確実性が高い
  • 債権譲渡の通知により法的な対抗要件を確保

結果として、手数料率は2%〜9%に抑えられます。

どちらを選ぶべきか:状況別ガイド

2社間ファクタリングが適しているケース

  • 売掛先にファクタリングの利用を知られたくない場合 — 取引関係への影響を懸念する場合
  • 即日〜3日以内に資金が必要な場合 — 売掛先の承諾を待つ時間がない場合
  • 売掛先が承諾に応じてくれない場合 — 大手企業など、債権譲渡に消極的な企業の場合
  • 初回利用で手続きを簡単に済ませたい場合 — 2者間の契約のみで完結

3社間ファクタリングが適しているケース

  • 手数料を最小限に抑えたい場合 — 2社間と比べて手数料率が大幅に低い
  • 売掛先との関係が良好で、通知に問題がない場合 — 売掛先が協力的
  • 1〜2週間の猶予がある場合 — 入金までの時間に余裕がある
  • 継続的にファクタリングを利用する予定がある場合 — 長期的にコストを抑えたい

手数料のコスト差を計算する

売掛金300万円の場合の手数料比較
項目2社間(手数料12%)3社間(手数料5%)差額
手数料360,000円150,000円210,000円
受取額2,640,000円2,850,000円210,000円

毎月ファクタリングを利用する場合、年間のコスト差は252万円(21万円 × 12ヶ月)に達します。 売掛先の承諾が得られるなら、3社間を検討する価値は十分にあります。

法的な違い

債権譲渡登記

2社間ファクタリングでは、ファクタリング会社が法的な対抗要件を確保するために「債権譲渡登記」を行うケースがあります。 登記費用(数万円程度)は利用者負担となる場合があります。

3社間ファクタリングでは、売掛先に対する「確定日付のある通知」で対抗要件を具備するため、登記は通常不要です。

償還請求権(リコース)

売掛先が倒産し売掛金が回収できなかった場合に、利用者に返金を求める権利を「償還請求権」と呼びます。

  • ノンリコース(償還請求権なし): 売掛先が倒産しても利用者に返金義務なし。一般的なファクタリングはこの形式
  • ウィズリコース(償還請求権あり): 売掛先が倒産した場合、利用者に返金義務あり。手数料は低めだが、実質的に融資に近い

契約時に「償還請求権の有無」を必ず確認してください。

ファクタリング以外の選択肢も含め、あなたに合った資金調達方法を比較できます

よくある質問

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの違いは何ですか?
主な違いは、売掛先への通知の有無です。2社間は利用者とファクタリング会社の2者で契約し、売掛先に通知しません。3社間は売掛先の承諾を得て3者で契約します。手数料率は2社間が8%〜18%、3社間が2%〜9%と、3社間の方が大幅に低くなります。
2社間ファクタリングのメリット・デメリットは?
メリットは、売掛先に知られずに利用でき、最短即日で入金される点です。デメリットは、手数料率が8%〜18%と3社間より高いこと、債権譲渡登記の費用がかかる場合があることです。
3社間ファクタリングのメリット・デメリットは?
メリットは、手数料率が2%〜9%と低い点です。デメリットは、売掛先に通知する必要があること、承諾を得るまでに時間がかかること(入金まで1〜2週間)です。
売掛先にファクタリングの利用を知られるとどうなりますか?
売掛先がファクタリングの利用を認知すること自体は、法的な問題はありません。ただし、「資金繰りに困っているのではないか」と懸念される可能性があり、取引条件の見直しにつながるケースがゼロではありません。関係性が良好であれば影響が少ないことが多いです。

※ 本記事の内容は情報提供を目的としたものであり、特定のサービスの利用を推奨するものではありません。 資金調達に関する最終的なご判断は、必要に応じて専門家にご相談のうえ、ご自身の責任で行ってください。